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機械科の歩み

機械科は電子科、電気科に引き続いて、昭和39年4月に増設され、同時に定時制機械科も設置された。

実習風景(昭和40年)
実習風景(昭和40年)
実習風景
実習風景

設立当時は束館だけであったが、その後北館、西館へと遂次増築され、昭和40年9月には体育館、地下実習室が完成し、現在とほぼ同程度の規模となった。

次に設立当時の専門教科内容を見ると、機械工作、応用力学、実習、製図、電気一般、機械材料、機械設計、工業計測、工業経営、原動機であり、専門科目と総単位数を現在のものと比較すると、科目数では1・2科目多く、総単位数ではほとんど変っていない。

昭和44年より進路の多様化と適正化に応じる為に、3年時より設計管理コース、機械工作コース、原動機コースの3コース制を設け、それぞれのコースに応じた教科内容のカリキュラムをとるように編成された。このコース制は40年代初期の高度成長政策が実現し、中学校の進学率が高まる中で高校生の学力、適正、進路の多様化に伴って適切な指導ができるためのものである。更には入学時よりの学力別編成によりクラス分けを行ない、学力に応じた指導を行うとともに“実力は努力から生れる”をモットーに採用されたもので、各コースの内容は次のようになっていた。設計管理コースは機械器具等の指針となる設計方面の技術を修得し併せて管理技術能力を育成する。機械工作コースは鋳造、鍛造、プレスその他一般の生産機械の構造、性能、取扱い方、加工法について修得し更に製造過程、工程を学習し、幅広い応用力の養成をすることを目的とする。原動機コースは水力機械、ボイラー、タービン、内燃機関等の原動機一般の構造機能取扱い方を修得し併せて自動車全般にわたって学習することを目標としていた。しかしこのコース制は15年間続いたが、昭和57年より文部省新指導要領の教育課程に変わったのに伴い、昭和59年廃ILされた。また昭和48年から実施された学習指導要領の中で応用力学、機械材料、工業経営の教科が機械設計、機械工作の中に包含されて科目は減少していった。この時の工業教育の目標は中堅技術者の育成にあり、必要な知識と技術を習得させることを中心課題としていた。更に昭和57年より工業の各分野に共通して必要な技能、知識を体験的に学ばせようとする、全学科共通の課題が新学習指導要領に示された。そしてそれに基づく「工業基礎」や工業に関する数理的な事象を具体的に学習する「工業数理」という科目を導入して、工業教育の改善をはかり現在に至っている。

「工業基礎」は1年生のみ実施し、次のような項目内容になっている。

  1. 各種の材料の加工など形態の変化を伴う加工と操作。
  2. 質の変化を伴う加工と操作。
  3. 動力源としてのエネルギー及び動力の変換・伝達・計測。
  4. 情報処理について。

以上の4項目に基づいて、本校でのテーマは「ドライバーの製作」「オルゴールの製作」「リレーシーケンス実習とマイコン実習」の3班に分け、更に全科共通にて、手仕上、旋盤、板金、熱処理、鍛造、電気の基礎、回路実習、マイコン等の基礎学習を主体として実施している。

実習風景
実習風景

「工業数理」は、工業の各分野にわたってその基礎的な知識を会得し基礎となる原理、法則を理解して、総合的かつ新しい課題に立ち向う能力を養うことを目標にしている。この学習では数理的処理と実際的な意味づけの両面をもち合わせている。

施設、設備関係では、昭和46年2号館完成により、溶接実習、原動機、次に3号館完成に伴って手仕上実習室を移転した。同時に設立当時からあったキュポラを鋳造関係の衰退に合わせて廃止し、これに替わる簡易アルミニウム鋳造設備を更新し、実習の効率化をはかってきた。また、それに伴って地下実習室を大改修し、歯切盤、フライス盤、放電加工機、NCフライス機等が設置され、時代に対応した実習内容となる。昭和60年12月に5号館が完成し、板金、計測、材料実習室を移転し、新たにCAD設置により、CAD室を増設した。これは製図関係の適切な処理能力の習得をはかり応用力を養う教科指導を目的としている。なお製図室は昭和57年に4号館完成により各学年ごとに増設され、最近は製図技能まで一貫した指導ができるようになった。機械科ではNC工作機、マイコン、CAD等の導入により情報化時代に対応できる中堅技術者としてのセンスを体得させ、同時に取業に対する熱意や創造性を育成している。

実習風景
実習風景

資格、検定については、ここ数年特に力を入れている。取分け基礎学科に直結している製図検定、愛知県労働基準局より指定教習機関として指定を受けているガス溶接技能講習、昭和57年より実施の県工研主催の機械認定、旋盤技能検定、アーク溶接技能検定に力を入れ、基礎学力、基礎技能の向上をはかり、社会から喜ばれる知識と技能を持ち歓迎される人柄を兼ね備えた人材の育成を目指している。

最後に、今まで5,000名近くの人が機械科を巣立ち、今日ここに東海工業高校があるのも、卒業生諸君が実社会で奮闘努力され、立派に成長され活躍されているそのお陰で、伝統が脈々と受け継がれてきている。これからも更に奮闘され本校の名を高め、社会から期待される人材として存分に力を発揮されんことを願っています。

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